2007-07-01から1ヶ月間の記事一覧

アンソロジー『午前零時』

タイトルどおり、「午前零時」をテーマとしたアンソロジー。13人の作家のうち8人は初読の作家(*印)でした。 真夜中、しかも今日と明日、あるいは昨日と今日が入れ替わる瞬間をテーマにしているだけに、やはりホラー系の作品が多いようです。 尺の都合上、…

ラノサイ杯に参加してみる

あまりにも読んだ数が少ないので躊躇していたのですが、「読書量を気にする必要はありません」という言葉に勇気づけられ、「2007年上半期ライトノベルサイト杯」に投票してみます。明日は参議院議員選挙だしね。 新人・新作部門シリーズ作品部門 誼阿古 『ク…

恩田陸『朝日のようにさわやかに』

『図書室の海』以来5年ぶりの短編集。 全体的にホラー色が強い作品が揃っています。わずか数ページしかないような掌編であっても、恩田さんらしさがひしひしと伝わってるようなものばかりです。現実から少し遊離していて、それでいてリアリティも感じられる…

上半期のBest5

ちょっと遅くなったけれど、今年の上半期のBest5を考えて見ました。6月までに52冊読んだので、その中から5冊を。 1位 桜庭一樹 『赤朽葉家の伝説』 東京創元社[rakuten:book:11987454:image:small] 2位 誼阿古 『クレイジーフラミンゴの秋』 GA文庫[rakuten:…

樋口有介『夢の終わりとそのつづき』

警視庁の刑事を辞めて8ヶ月、雑文を書いてしのいでいた草平のもとに現れたのは絶世の美女だった。手付金の100万円を手に入れ、依頼されたとおり男を尾行し続けたのだが、男は毎日買い食いしながら歩くばかり。しかし、競馬のために一日代理を夢子に頼んだそ…

柴田よしき『小袖日記』

不倫相手に別れを切り出されたあたしは自棄になって夜の街に飛び出した。なんとか気を持ち直したあたしだったけど、突如頭上に大きな衝撃が! 落雷! 気が付いたらあたしは平安時代に。しかも源氏物語を書く紫式部に仕える小袖という女房の体に入ってしまっ…

有栖川有栖、新刊タイトルは

東京創元社メールマガジンによると有栖川有栖さんの江神シリーズ待望の新刊は『女王国の城』だそうです。9月に、創元クライムクラブで。 『双頭の悪魔』以来、15年半ぶりの新刊です。みなさん待ってました、よね。

なぜ「本命・玻璃の天」ははずれたのか

芥川賞・直木賞の発表から一晩たちました。注目は直木賞。おそらく3時間以上かかったと思われるたいへん長時間にわたる選考会の結果、受賞作は松井今朝子さんの『吉原手引草』に。 いろいろなところでの予想を読む限り、今回の本命は北村薫さんの『玻璃の天…

直木賞決定

第137回直木三十五賞は松井今朝子さんの『吉原手引草』に決定したそうです。おめでとうございます。

芥川賞決定

第137回芥川龍之介賞は諏訪哲史さんの「アサッテの人」に決定したそうです。おめでとうございます。

直木賞予想

いよいよ芥川賞と直木賞の選考委員会が今日の17時からと迫りました。 僕は芥川賞は本当によくわからないので、ちょっと直木賞だけ予想を。 ◎ 北村薫 『玻璃の天』 文藝春秋 5回目の候補、しかも文藝春秋から。これで選ばれないわけがない、と言いたいところ…

最近のお買い物

get

12日分。 有澤翔 『[rakuten:book:12087583:title]』 電撃文庫 鷹野祐希 『[rakuten:book:12091088:title] 惑いし宿命の乙女』 GA文庫 壱乗寺かるた 『[rakuten:book:12072146:title]』 富士見ミステリー文庫 13日分。 樋口有介 『夢の終わりとそのつづき [ …

橋本紡『月光スイッチ』

ただ抱きしめあっているだけで感じられる幸せ。でも、大好きなセイちゃんには奥さんがいる。しかも、奥さんは出産を控えているのだ。奥さんが実家に帰っている間は、セイちゃんと一緒に暮らすことができる。二人だけの、仮の新婚生活の始まり・・・ 橋本さん…

平山瑞穂『冥王星パーティ』

忘れられないあの人をふたたび見かけたのは、思いもかけないアダルトサイトだった。そこそこ美人でできる女だが男を選ぶセンスが欠けている都築祥子と、文学青年で社交性に欠け冴えない桜川衛。二人はやがて・・・ 先が気になり、読み続けてしまう物語でした…

佐藤多佳子『一瞬の風になれ 第三部 ドン』

新二や連が三年生になり、春高陸上部にも有望な新人が入部してきた。しかし、その新入部員鍵山は才能はあるが性格的に難があった。部員達の反感を買う鍵山。鍵山ではなく根岸と走りたい。だが、鍵山抜きで4継を戦い抜くのが難しいことは明らかだった。 感動…

読みかけはよくない

最近本棚を眺めていると、たまっていく文庫本にはどうやら読みかけのシリーズ物が多いことに気が付きました。 読みたいから買うのに、なんとなく読まない。途中まで読んでしまったから、買わないわけにもいかない。 これは精神衛生上よくない! とりあえず、…

谷川流『涼宮ハルヒの暴走』

シリーズ第5作は『退屈』に続く2冊目の短編集です。 ●「エンドレスエイト」 今年の夏は1回しかない。行事をいっぱい詰め込んで夏を満喫するハルヒたちであったが、なにかおかしい・・・繰り返される夏休み。たとえ長くなってしまっても、1度や2度はループさ…

芥川賞・直木賞候補作発表

第137回芥川龍之介賞・直木三十五賞の候補作が発表になりましたね。どちらも選考委員会は7月17日です。 第137回芥川龍之介賞候補作 円城塔 「オブ・ザ・ベースボール」 文學界六月号 川上未映子 「わたくし率 イン 歯ー、または世界」 早稲田文学0 柴崎友香…

7月の予定

購入予定 一番の期待は『ぐるぐる猿と歌う鳥』。ただあのシリーズだけに価格が・・・ ◎=買うつもり、●=検討中、▲=文庫化待ち、×=一応 ×7/6 瀬尾まいこ 『[rakuten:book:12080105:title]』 メディアファクトリー ▲7/10 西澤保彦 『収穫祭 [ 西澤保彦 ]』 …

6月のまとめ

合計10冊(感想9冊)。 6/1 桜庭一樹 『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』 富士見ミステリー文庫 6/3 福田栄一 『エンド・クレジットに最適な夏』 東京創元社 6/9 桜庭一樹 『赤朽葉家の伝説』 東京創元社 6/10 佐藤多佳子 『一瞬の風になれ 第一部 イチニツイ…

6月のお買い物

get

遅くなりましたが、まとめてドン! 21日。 佐々木譲 『笑う警官』 ハルキ文庫 中村航 『夏休み』 河出文庫 柴田よしき 『貴船菊の白』 新潮文庫 [rakuten:book:11124687:image:small] 28日。 村山由佳 『おいしいコーヒーのいれ方9 聞きたい言葉』 集英社文…

谷川流『涼宮ハルヒの消失』

そこにはいるはずの人がいなかった。涼宮ハルヒ。クラス中の誰もがそんな人はいないと言う。おかしい。長門も朝比奈さんも変だし、古泉はどこにもいない。もちろんSOS団もない。そして、いるはずのない人がいた。朝倉涼子だった。 シリーズ最高傑作! なんて…

黒田研二『カンニング少女』

姉の事故死には、どうやら真相を知る人が通っていた大学にいるらしい。そう判断した玲美は超難関・馳田学院への入学を決意する。だが、入学への道はあまりにも険しい。玲美は愛香、隼人そして杜夫の3人に相談をしてみた。そして出された結論はただひとつ、カ…