2007-02-01から1ヶ月間の記事一覧

誼阿古『クレイジーフラミンゴの秋』

菅野晴の二学期は、たった13票で学級委員に選ばれてしまったことから始まった。陰口、圧力、くだらない意地・・・女の子の作り出す社会に辟易し身の置き場を失いつつあった晴には、洋楽やアニメなど好きなことを話せる男の子たちとの輪にも入りきれなかった…

柴崎友香『また会う日まで』

大阪で育ちOL生活を送る有麻は休暇を利用して東京はやってきた。あの修学旅行での思い出を確かめるために。約束せずに上京した有麻は果たして同級生の鳴海と再会することができるのか。 柴崎さんはいつも視覚的でちょっとしたことをうまく切り取って表現して…

橋本紡『空色ヒッチハイカー』

常に憧れだった兄が突然いなくなった。受験生の僕は、思いたって国道1号線を西に向かうことにした。兄が残した、空のように青いキャデラックに乗って。旅の相棒は杏子ちゃん。タンクトップにミニスカートといういでたちの彼女を乗せて、キャデラックはひた…

五十嵐貴久『パパとムスメの7日間』

もしもいまどきの女子高生をしているムスメと、中間管理職をしているさえないパパが入れ替わってしまったら・・・電車に乗っていた途中で起きた地震のショックで人格が入れ替わってしまった大嫌いなパパと最愛のムスメ。学校はもうすぐテストだし、大切なプ…

最近のお買い物

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2月前半分です。 10日。 柴崎友香 『また会う日まで』 河出書房新社 ←サイン本 15日。 誼阿古 『クレイジーフラミンゴの秋』 GA文庫 早矢塚かつや 『悠久展望台のカイ』 MF文庫J あさのあつこ 『NO.6 #2』 講談社文庫 とみなが貴和 『EDGE 2 3月…

荻原規子『樹上のゆりかご』

1冊の本があります。井上一馬さんの『モーニング・レイン 十七歳の日記1973』。一高校生の一年間を綴った日記です。この本を僕が読んだのは今から10年以上前のことで、この本を読んだことが今ここでblogを書いているきっかけとなり、そして荻原さんの『樹上…

ぼくらシリーズ

僕にとって非常に懐かしいシリーズが今年に入って新装版として刊行されていることを、数日前の新聞広告で知りました。宗田理さんの「ぼくらシリーズ」です。 『ぼくらの七日間戦争』から始まるこのシリーズを読んだのは中学生のころだったと思うのだけれど、…

吉川新人賞と本ミス大賞

桜庭一樹さんの『赤朽葉家の伝説』(東京創元社)が第28回吉川英治文学新人賞の候補作になったそうです。(情報元:桜庭一樹オフィシャルサイト Scheherzade 2007年2月5日の日記) 当然ほかにももう少し候補作はあると思うのですが、ここは桜庭さんにぜひ・…

有川浩『レインツリーの国』

10年ほど前に読んだ『フェアリーゲーム』。ネットでそれを検索してみた伸行は、「レインツリーの国」というサイトで同じような感想を持つ人を見つけた。いても立ってもいられず、管理人「ひとみ」にメールを送ってみたところ、なんと返事が! 幾度となくメー…

2月の予定

ちょっと遅くなりましたが、今月の予定です。 購入予定 ◎=買う、●=その気になれば買う、▲=文庫化されたら買う、×=様子見 ▲2/2 有川浩 『クジラの彼』 角川書店 ●2/8 柴田よしき 『宙の詩を君と謳おう』 光文社文庫 →3/13 ●2/8 若竹七海 『海神(ネプチュ…

谷原秋桜子『龍の館の秘密』

行方不明になった父を捜すためアルバイトに励んでいた倉西美波。今回紹介してもらったアルバイトは「立っているだけで一日二万円」というアルバイト。なんとそれは托鉢。しかも、ちょっとした過ちでたどり着いてしまった京都の「龍の館」で、またしても殺人…

1月の読書のまとめ

1月の読了は6冊でした。 1/8 有栖川有栖 『乱鴉の島』 1/10 柴崎友香 『その街の今は』 1/13 太田忠司 『甘栗と金貨とエルム』 1/21 津原泰水 『ブラバン』 1/25 加納朋子 『モノレールねこ』 1/27 森見登美彦 『太陽の塔』 思っていたよりも少なく、もう少…

森見登美彦『太陽の塔』

京大5回生(休学中)の森本は、1つの研究対象を追い続けている。「水尾さん研究」。彼は生涯において唯一交際し、そして彼を袖にした女性である水尾さんを研究し続けているのだ。ストーカーまがいの行動を続ける森本と、飾磨、高藪ら仲間たちの妄想系青春小…