2008-05-01から1ヶ月間の記事一覧

小野不由美『くらのかみ』

夏休み、本家の後継者を決めるために田舎に呼び出された人たち。父親と一緒にやってきた耕介は同年代の子どもたちと4人で遊んでたが、気付くと5人に増えていた。座敷童子か? 誰が増えたのかわからず大人に確かめようとしたが、親達は食事に混ぜられたドクゼ…

石持浅海『君の望む死に方』

癌で余命幾許もないことを宣告されたソル電機の創業社長・日向貞則。日向は自分に恨みを持つ梶間晴征に殺され、しかも未来の経営幹部である梶間が殺人犯にならないために周到な計画を練った。その舞台は熱海にある保養所でのお見合い研修・・・ 『扉は閉ざさ…

恩田陸『夏の名残りの薔薇』

山奥のクラシックなホテルを会場に、毎年秋に催されるパーティー。親戚や関係者を客として招き、待ち受けるのは沢渡家の三人姉妹、伊芽子、丹伽子、未州子。だが、ある人物が変死を遂げたことから、今年のパーティーは例年とは違うものになっていく・・・ 文…

近況

いま、小野不由美さんの『くらのかみ』を読んでいます。これが小野作品の初読だったりします。十二国記だってほとんど集めたのに。 で、いま気になっているのは小野さんの「悪霊シリーズ」です。『悪霊がいっぱい!? 』から始まるこのシリーズは、今では絶版…

樋口有介『木野塚探偵事務所だ』

30年以上勤め上げた警視庁を定年退職した木野塚佐平氏。マーロウやアーチャーを崇拝する木野塚氏はこれを機に、念願の私立探偵事務所を開設したが、木野塚氏は警視庁時代経理畑一筋、一度も捜査などしたことがないのだった・・・ なんともユーモアあふれるハ…

最近のお買い物

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4月下旬、5月上旬と買い物していないので、1ヶ月ぶりに5月中旬分のお買い物です。 5/13 石持浅海 『セリヌンティウスの舟 [ 石持浅海 ]』 光文社文庫 →既読感想 小説新潮5月号別冊「[rakuten:book:12882531:title]」 5/19 佐々木譲 『警察庁から来た男 [ 佐…

乱歩賞発表

こちらも遅くなりましたが、16日に第54回江戸川乱歩賞も発表されました。 翔田寛 『誘拐児』 末浦広海 『猛き咆哮の果て』 おめでとうございます。翔田さんはすでに『[rakuten:book:11274971:title]』など何冊か作品がありますね。デビューしていても資格が…

推協賞発表

すっかり遅くなりましたが、16日に第61回日本推理作家協会賞が発表になりました。 【長編及び連作短編集部門】 ◎今野敏 『[rakuten:book:12050197:title] 隠蔽捜査2』 新潮社 門井慶喜 『[rakuten:book:12143116:title]』 東京創元社 近藤史恵 『[rakuten:bo…

三島賞、山本賞発表

昨夜、第21回三島由紀夫賞、山本周五郎賞が発表されました。 第21回三島由紀夫賞 ◎田中慎弥 『[rakuten:book:12771495:title]』 新潮社 本谷有希子 『遭難、 [ 本谷有希子 ]』 講談社 藤谷治 『[rakuten:book:12099052:title]』 小学館 日和聡子 『おのごろ…

アンソロジー『告白。』

ピュアフル・アンソロジーの第2弾は『告白。』。告白にもいろいろなものがありますね。 ●前川麻子「靴を買う」 母は、靴だけで顔も見たことのない男に恋した・・・読み返すたびに新しいものが見えてくる。そんな感じ。 ●安藤由希「すばらしき日々」 でぶのか…

本格ミステリ大賞発表

昨日、第8回本格ミステリ大賞が発表されました。 【小説部門】 ◎ 有栖川有栖 『[rakuten:book:12244044:title]』 東京創元社 歌野晶午 『密室殺人ゲーム王手飛車取り [ 歌野晶午 ]』 講談社 柄刀一 『[rakuten:book:12095919:title]』 光文社 三津田信三 『…

アンソロジー『I LOVE YOU』

タイトルどおり、恋愛をテーマにした6人の男性作家によるアンソロジー。 ●伊坂幸太郎「透明ポーラーベア」 千穂との遠距離恋愛突入が決まった僕がデート中に動物園で会った富樫さんは、姉の元恋人・・・そつのない一編。やさしく、あたたかみのある伊坂さん…

島本理生『シルエット』

霧雨のような人・冠くん。恋人だった彼はある事情で女性の体に触れることに嫌悪感を持っていた。今の恋人、大学生のせっちゃんとはうまくいっているのだが、今でも別れた冠くんのことが忘れられない・・・「シルエット」 第44回群像新人文学賞優秀作を受賞し…

氷室冴子『海がきこえる2 アイがあるから』

帰省し、クラス会に出席していた夏休み。東京に戻った拓を待っていたのは、部屋で泥酔して眠る津村知沙だった。一方里伽子の前には、父親の再婚相手である美香の妊娠という問題が立ちはだかっていた・・・ 『海がきこえる』のラストであるクラス会以降の、東…

氷室冴子『海がきこえる』

高知から東京の大学へ進学した拓は、抜け落ちた里伽子の写真を見て、彼女が転校して来てからのことを思い返していた。東京への気まずい旅行やホテルの風呂で寝たこと、あるいはハワイへの修学旅行など。こんな思い出は、里伽子にとってどんな意味を持ってい…

5月の予定

購入予定 ◎=買うつもり、●=購入検討中、▲=文庫化待ちもしくは図書館で、×=気になるので一応 ×5/2 秦建日子 『刑事 雪平夏見 アンフェアな月 [ 秦建日子 ]』 河出文庫 ×5/8 森博嗣 『カクレカラクリ』 講談社ノベルス ●5/9 樋口有介 『八月の舟 [ 樋口有…

4月のまとめ

4/10 北村薫 『空飛ぶ馬』 創元推理文庫 4/12 有川浩 『阪急電車』 幻冬舎 4/13 有川浩 『図書館戦争』 メディアワークス 4/16 乾くるみ 『クラリネット症候群』 徳間文庫 4/20 谷川流 『涼宮ハルヒの動揺』 角川スニーカー文庫 4/22 葵せきな 『生徒会の二…

五十嵐貴久『For You』

朝美は映画雑誌の編集者。難しいとされる韓流スター、フィル・ウォンのインタビューという問題を抱えていた。叔母の冬子さんが亡くなったのは1ヶ月前。朝美にとって彼女は亡き母の妹として幼い朝美を育ててくれた人だった。冬子さんの遺品を整理中に出てきた…