2004-01-01から1年間の記事一覧

樋口有介『海泡』

一言で言うならば、大いなるマンネリ。またも主人公が同級生の死の真相を追い求めます。 洋介は2年ぶりに東京から父島に帰省したけれど、その2年間に同級生の藤井は精神を病み、翔子の命は風前の灯となるなど様々な変化があります。そんな中、ストーカーに…

加納朋子『ささらさや』

今日は加納朋子さんの『ささらさや』を紹介します。加納版「ゴースト」なんて形容されていたようですが、とにかく泣ける話です。 事故で夫を失ったサヤと赤ん坊のユウ坊に降りかかる数々の事件。ゴーストになった夫に助けられながら、サヤはそれらの事件を解…

平中悠一『She's Rain』

今日はお気に入りの平中悠一『She’s rain』をご紹介します。 実はこの本、平中さんのデビュー作で文藝賞受賞作です。1985年の発行。バブル真っ只中。そして物語もそんな時代の神戸での青春ストーリーです。17歳の夏の短い恋。これからの時代、こんな恋愛はも…