新城カズマ『サマー/タイム/トラベラー(2)』

 新城カズマさんの『サマー/タイム/トラベラー(2) [ 新城十馬 ]』を読了。


 時空間跳躍能力を持つ少女・悠有。その能力は僕たちの《プロジェクト》によって徐々に制御できるようになっていく。一方、辺里では放火事件が続発して町は大混乱。饗子、コージン、涼、悠有、そして僕・・・それぞれの思惑を内に秘めた夏の終わりの出来事。


 静かだった1巻に比べて2巻は物語が激しく動きます。そしてある程度予測できた結末へという流れ。この結末は必ずしもBAD ENDとは言い切れないかもしれませんが、少なくとも僕が望まない結末であったことは確かです。
 IQが高い登場人物は小難しい理屈を並べてくれますが、それを理解できなくても*1十分に楽しめる青春小説でした。特に花火大会以降の後半部分の疾走感と、結末の切なさはそれを補って余りあるものです。
 タイムトラベルには夏とネコが似合う、そんな感じ。この夏オススメの1冊ならぬ2冊です。もし読まれるなら2冊続けてどうぞ。


関連作:『サマー/タイム/トラベラー(1)

2005年8月5日読了 【8点】にほんブログ村 本ブログへ
おすすめ平均
stars彼女の目に見えるのは
stars書痴の書痴による書痴のためのTT読書ガイド
starsいい青春小説であった
starsラスト近くのシーンが秀逸
stars期待外れ

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*1:理解しようとは思えませんでした