谷川流『涼宮ハルヒの溜息』

 文化祭という名の行事は、どんな学校にも付き物。SOS団ハルヒの一存でこの文化祭に参加することになった。しかも、文化祭までの短い期間で映画を撮影し、上映するという。「超監督」の腕章をつけたハルヒはいったいどんな映画を製作しようというのか。


 シリーズ第2作。どうしても前作と比較すると、スケールダウンというしかありません。
 別におもしろくないとか、期待はずれとか言う気はないのですが、前作が結構大きく風呂敷を広げた上で、それなりに後へ続けられる形をとりながら一定の結末を迎えるのに成功していただけに、ちょっと厳しく見て、辛い評価をつけざるを得ない感じですね。
 やはり、シリーズ第2作としては前作を上回るものがほしかったのですが、映画撮影という内容では話のスケールとしても、インパクトとしても小さいですね。
 もう少し後にこの話が出てきたのなら、またちょっとは違った見方になったのかも。


 これだけエキセントリックな登場人物を扱っているのだから日常的なシーンもおもしろいはず、という考え方は当然成り立つだろうし、否定もしないのだけれど、もっとスリリングな物語を読ませてほしかったです。
 それとも、これは僕が古泉の説明を理解できないことが原因ですか?


関連作:『涼宮ハルヒの憂鬱

2007年4月14日読了 【5点】にほんブログ村 本ブログへ
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