乙一ほか『七つの黒い夢』
「小説新潮』誌に掲載された作品を中心としたダーク・ファンタジー7編。
当初、『小説新潮ホラーアンソロジー』として発表されていたので、てっきりホラーだと思っていたのですが、それにしては予想以上に怖くない作品集。だから『七つの黒い夢 (新潮文庫)』になったのかな。「ダーク・ファンタジー」というニュアンスでちょうどいいかと。
恩田、北村、西澤の三氏以外は初読。
●乙一「この子の絵は未完成」
おもしろかったけど、どこがダーク?
●恩田陸「赤い毬」
お得意のノスタルジック。独特の世界がよく出ている気がします。
●北村薫「百物語」
残念なことにちょっとお約束的で・・・
●誉田哲也「天使のレシート」
一番ダーク。でも運命って案外こんなものかも。
●西澤保彦「桟敷がたり」
楽しめました。うん。なかなかミステリチックでよろしい。
●桜坂洋「10月はSPAMで満ちている」
まあまあ。『よくわかる現代魔法』を読んでおけばもっと楽しめたのかな。
●岩井志麻子「哭く姉と嘲う弟」
う〜ん、怖いといえば怖いけど、よくわからない感じ。
ということで、あらためて自分の立ち位置というか基盤がミステリだということを再認識しました。
収録作:乙一「この子の絵は未完成」/恩田陸「赤い毬」/北村薫「百物語」/誉田哲也「天使のレシート」/西澤保彦「桟敷がたり」/桜坂洋「10月はSPAMで満ちている」/岩井志麻子「哭く姉と嘲う弟」
おすすめ平均 「これ、もしかして、犯罪?」「10月はSPAMで満ちている」より タイトルに期待して読んだが。。 タイトルと違和感ありすぎる 恐いのもある 怖いというよりも不思議? Amazonで詳しく見る by G-Tools asin:4101281513 rakuten:book:11684600 |