倉知淳『ほうかご探偵隊』
21日に倉知淳さんの『ほうかご探偵隊 (ミステリーランド)』を読了。
僕のリコーダーがなくなった。真ん中の部分だけ。高時のクラス5年3組では不要物連続消失事件が起きていた。教室の後ろに貼られた絵、密室だった飼育小屋のニワトリ、ハリボテの募金用巨大招き猫・・・そして授業では使わなくなった高時のリコーダーの、しかも真ん中の部分だけ。高時はミステリが好きな龍之介たちと犯人探しを始めた。
「かつて子どもだったあなたと少年少女のための―」と銘打たれた講談社のミステリーランド第6回配本。まさに大人でも楽しめる作品でした。
登場してくる人物こそ高時、龍之介、吉野、成見沢という5年3組の面々が中心なのですが、密室あり、アナグラムあり、惨殺あり等々ミステリの要素満載で大人でも満足。おまけに探偵役の龍之介による推理の披露まであります。しかもたっぷりと。
でも、この本を書いた人はくらちじゅんという人なので、「のほほん」とした感じでたのしく読むことができるのです。
決して子どもだけをターゲットにしているわけではないので、ちゃんと辻褄が合うような伏線がしっかりと、そして大胆に引かれています。特に最後の推理は納得がいくところまでしっかりと連れて行ってくれます。
ということで、老若男女、万人にオススメできるミステリです。ミステリーランドの初読からこんな作品を読んでしまって、あとから読むのはハズレばかりなんてことにならないか、逆に不安になってしまいます。
そういえば、もう1人の三浦くんは「ヤス」ではなく「カズ」なのでしょうか。
ほうかご探偵隊 (ミステリーランド) | |
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