加藤実秋『インディゴの夜 Dカラーバケーション』
風営法が改正され、その影響でclub indigoも二部制を敷くことになった。従来の営業は夜間の第一部、昼間の第二部は新人中心のショーパブ形式という具合に。だが、一部と二部のホストたちの間にはノリや雰囲気の違いがあり、溝が明らかになっていった・・・
ドラマ化、舞台化されたこのシリーズ。早くも四作目です。
●「7days活劇(セブンディズロンパース)」
club indigoで話題になった都市伝説。その呪いの影響か、一部のホストたちがケガをした・・・確かに鼻持ちならない上から目線の新人手塚。彼ら、というより彼のお披露目を兼ねた一編。なんだかんだ言いながらも、根は同じかもしれません。いい結末でした。
●「サクラサンライズ」
秋葉原で助けた留学生を無給のホストとして雇うことになった。だが、彼の周囲には不穏な空気が・・・カリームの隠された事情にはさほど驚かなかったのですが、小道具を用いてうまくまとめられた感じでした。ちょっと罰当たりかもしれませんが。
●「一剋」
捜査情報を漏らした疑いで豆柴が謹慎に。早乙女刑事とともに彼の疑いを晴らそうとするのだが・・・豆柴、大ピンチ。彼のいつもとは異なる一面が見られる作品。ちょっとイメージが変わるかも。
●「Dカラーバケーション」
あの憂夜が休暇をとった。その間に憂夜の過去に関連した女性が現れ・・・とうとうはっきりするのか、謎の人物憂夜の過去、というところ。空也も登場し、シリーズ読者へのボーナス的な色も見えます。
読みやすいライトミステリ。手塚をはじめとした第二部の新人ホストや豆柴の相棒早乙女など新キャラも多く、その分古参のホストたちの出番が少なくなった印象があります。
今回は今まで以上に80年代、あるいは90年代のアイテムが意識的に使われていました。ちょっと懐かしくも思えたのですが、今の若い方には??? なのかな。
収録作:「7days活劇(セブンディズロンパース)」「サクラサンライズ」「一剋」「Dカラーバケーション」
関連作:『インディゴの夜』『インディゴの夜 チョコレートビースト』『インディゴの夜 ホワイトクロウ』
Dカラーバケーション(インディゴの夜) | |
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