土橋真二郎『ツァラトゥストラへの階段3』

 誘われて参加した今回の囚人ゲーム。それはRPGだった。福原とオリビアはふたたびコンビを組み、魔王を倒しとらわれの姫を救い出すため、東京の街を歩き始めた。そこはありとあらゆるものが障害になる街。ちょっとした段差、すれ違う人々、そのすべてがふたりを傷つける・・・


 今までと比べてなんともシンプルなゲームになった印象。比較的わかりやすいRPGになったからなのか、それともお金の概念が薄くなったからなのでしょうか。あるいはどちらでもない?
 ただ、やはりRPGという自由度の高いゲームの特性を生かしきっているとは言えない気がします。お金のこともそうですが、もっといろいろなことができたのではないでしょうか。
 物語は姉を救い出すために福原が囚人ゲームに挑み続けることで進みます。その組織の一端がようやく見えてきたようです。福原の視点で進められるため彼以上のことはわかりませんが、飛鳥やカレン、あるいは舞がどれだけ組織のことを知った上でこのゲームに参加しているのか、その辺も今後の展開に影響しそうな気がします。
 期待が大きいだけに少々辛口かもしれませんが、楽しませてくれる作品であることは間違いありません。


関連作:『ツァラトゥストラへの階段』『ツァラトゥストラへの階段2

2008年9月8日読了 【8点】にほんブログ村 本ブログへ
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