土橋真二郎『ツァラトゥストラへの階段3』
誘われて参加した今回の囚人ゲーム。それはRPGだった。福原とオリビアはふたたびコンビを組み、魔王を倒しとらわれの姫を救い出すため、東京の街を歩き始めた。そこはありとあらゆるものが障害になる街。ちょっとした段差、すれ違う人々、そのすべてがふたりを傷つける・・・
今までと比べてなんともシンプルなゲームになった印象。比較的わかりやすいRPGになったからなのか、それともお金の概念が薄くなったからなのでしょうか。あるいはどちらでもない?
ただ、やはりRPGという自由度の高いゲームの特性を生かしきっているとは言えない気がします。お金のこともそうですが、もっといろいろなことができたのではないでしょうか。
物語は姉を救い出すために福原が囚人ゲームに挑み続けることで進みます。その組織の一端がようやく見えてきたようです。福原の視点で進められるため彼以上のことはわかりませんが、飛鳥やカレン、あるいは舞がどれだけ組織のことを知った上でこのゲームに参加しているのか、その辺も今後の展開に影響しそうな気がします。
期待が大きいだけに少々辛口かもしれませんが、楽しませてくれる作品であることは間違いありません。
関連作:『ツァラトゥストラへの階段』『ツァラトゥストラへの階段2』
ツァラトゥストラへの階段 3 (3) (電撃文庫 と 8-6) | |
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