桜庭一樹『GOSICK5 ゴシック・ベルゼブブの頭蓋』
ある目的のために移送・軟禁されたヴィクトリカ。そこは「ベルゼブブの頭蓋」と呼ばれる要塞としても使用された修道院。彼女を助けるため一弥は「ベルゼブブの頭蓋」へ向かうが、その奇妙な修道院で開かれる夜会の途中で殺人が起きてしまう・・・
先ごろ直木賞を受賞された桜庭さんのライトノベルミステリ『GOSICK』。今回はふたりが引き離され、閉じ込められたヴィクトリカを一弥が助けに行くという、なんともLOVE全力疾走なストーリーでした。もうLOVE120%。アブリルなんて眼中にありません。
ミステリとしておもしろかったのは、映像では使えないトリック(仕掛け?)を文章で表現している部分でしょうか。特別な叙述トリックという訳ではありませんが、映像化したら丸わかりというものです。逆に考えれば、映像化、アニメ化の障害でしょうね。
それにしても、これが上下巻組みの上巻的な作品とは予想しませんでした。最後まで読んで「えっ」ですよ。形見箱にまつわるエピソードはどうなるのか、オカルト省と科学アカデミーの対立の行方は、そしてふたりの運命は? 先が気になるので短編集を飛ばして6巻へ。
関連作:『GOSICK ゴシック』『GOSICKII ゴシック・その罪は名もなき』『GOSICKIII ゴシック・青い薔薇の下で』『GOSICKIV ゴシック・愚者を代弁せよ』『GOSICKs ゴシックエス・春来たる死神』
【感想拝見】- booklines.netさま (2008.01.26追加)
GOSICK(5) ―ゴシック・ベルゼブブの頭蓋― (富士見ミステリー文庫) | |
桜庭一樹/武田日向 富士見書房 2005-12-10 売り上げランキング : 14475 おすすめ平均 量の割には妙に章の多いお話です GOSICK X -ゴシック・ベルゼブブの頭蓋- Amazonで詳しく見る by G-Tools asin:4829163283 rakuten:book:11557113 |