桜庭一樹『GOSICK』

 桜庭一樹さんの『GOSICK―ゴシック (富士見ミステリー文庫)』を読了。


 第一次世界大戦後、ヨーロッパの小国、ソヴュール。聖マルグリッド学園に日本から留学していた久城一弥は、図書館の塔の最上階に幽閉されている少女ヴィクトリカにとって、唯一同年代での交流相手だった。
 帝国軍人の三男を自認しているが頼りない一弥と、「混沌の欠片」を再構成して瞬く間に謎を解いてしまう明晰な頭脳を持ったヴィクトリカ。「占い師密室殺人事件」を解決したことをきっかけに、二人は豪華客船に乗り込むことになるが、そこで待っていたのは殺戮の連続だった。


 人気の「GOSICK」シリーズ第1作。富士見ミステリー文庫の中ではかなり「本格推理」しているようなのですが、謎解きよりも幽霊船内での冒険小説として楽しく読んでしまいました。
 登場人物の造形やトリックなど、どこかで見たことがありそうな気もするのですが、伏線の回収はなかなかのもの。キレイにまとまっています。欲を言えば、終盤にもう少し盛り上がりというか緊迫感があればなおよかったかな。
 文章も読みやすく、ミステリ初心者にもオススメです。アニメ化とかも向いているかも。こういう作品を読んで、ミステリ読みが増えてくれればいいと思います。

2005年9月10日読了 【6点】にほんブログ村 本ブログへ
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GOSICK―ゴシック (富士見ミステリー文庫)
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