我孫子武丸『人形はライブハウスで推理する』

 おなじみのシリーズ最新刊『人形はライブハウスで推理する (講談社文庫)』を読みました。


 腹話術師の朝永さんが操っている(?)人形の鞠夫が事件の謎を解いていく短編集。しかし、ミステリ部分よりも朝永さんと「おむつ」こと睦月との仲が気になるラブコメ仕立ての軽ミステリです。


 相変わらず進まない2人の関係。今回も様々なことが2人の邪魔をしてくれます。もっとも、邪魔する人に悪意はないのですが。
 ミステリとしては比較的軽いトリックのものが多いのですが、それはそれでミステリであることを強調するような雰囲気が感じられる気がしました。それでいて、普段はミステリを読んでも謎解きに挑戦しないような人まで「考えてみよう」と思わせるような絶妙な感覚です。
 巻末の我孫子さんと腹話術師・いっこく堂さんとの対談も楽しめます。気楽に読めるミステリです。


収録作:「人形はライブハウスで推理する」「ママは空に消える」「ゲーム好きの死体」「人形は楽屋で推理する」「腹話術志願」「夏の記憶」

2004年10月17日読了 【7点】にほんブログ村 本ブログへ
人形はライブハウスで推理する (講談社文庫)
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講談社 2004-08
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おすすめ平均 star
starとにかく、おもしろい!!
star気楽に読めるところがいいです。

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