石田衣良『4TEEN』

 週末、石田衣良さんの『4TEEN』を読みました。直木賞受賞作を読むのは『私が殺した少女 [ 原りょう ]』以来です。


 舞台は東京・月島。テツロー、ジュン、ナオト、ダイという4人の普通? の14歳の物語。
 早老症という難病のナオトや誤って父親を殺してしまうダイ、死を迎える直前に病院を抜け出した元医師。8つの物語は四人にさまざまなできごとを突き付け、それに彼らは悩み、考え、思うがままに進んでいきます。
 彼らにとってすべてのできごとと行動は成長の糧なのでしょう。きっと彼らにとって大人の世界はすぐ手の届くところにあって、背伸びする必要もないという感じがしました。
 僕にもこんな年頃があったはずです。でも、そのころの自分よりも彼らの方がずっと大人のような気がします。現代の14歳を瑞々しく描いている物語です。


収録作:「びっくりプレゼント」「月の草」「飛ぶ少年」「十四歳の情事」「大華火の夜に」「ぼくたちがセックスについて話すこと」「空色の自転車」「十五歳への旅」

2004年10月3日読了 【9点】にほんブログ村 本ブログへ
おすすめ平均 star
star意外にも普通の中学生だったんですね
starむしろ大人たちのために
star4teenなんで星四つ。
stars素直に楽しませてもらいました
stars変わるもの、変わらないもの

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