加納朋子『螺旋階段のアリス』
少し前に読んだ本の中から加納朋子さんの『螺旋階段のアリス』を。
大企業のサラリーマンから私立探偵へ転身した仁木順平と、そこへ突如現れパートで助手になった安梨沙。2人への依頼は仁木が憧れるようなものではなく、平凡なものばかり。だが・・・
いわゆる「日常の謎」系ミステリの連作短編集。やっぱり加納さんには「連続殺人」とか「死体消失」なんていうのよりも、こういうものの方があっている気がします。なかでも「最上階のアリス」がよかったです。他人から見れば「悪意」、しかしその真相は「夫婦愛と善意」、そんなどんでん返しがせつなかったです。『不思議の国のアリス』のキャラクターをモチーフ?にしているそうなので、読んだことがある方はより一層楽しめるのではないでしょうか。(読んでいないので良くわかりません)
収録作:「螺旋階段のアリス」「裏窓のアリス」「中庭のアリス」「地下室のアリス」「最上階のアリス」「子供部屋のアリス」「アリスのいない部屋」
関連作:『虹の家のアリス』
- 本を読もうさま(2007.04.27追加)
螺旋階段のアリス 文春文庫 | |
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