乾くるみ『イニシエーション・ラブ』
図書館から借りてきた『イニシエーション・ラブ (ミステリー・リーグ)』を読了しました。
代打で出席した合コンで出会ったたっくんとマユの恋愛小説。どこまで読み進めても恋愛小説。なにかひっかかるけど恋愛小説。ところが原書房の「ミステリーリーグ」、最後から2ページで「えっ!」、最後の2行で「ええっ!!」、それでは最初からもう一度、といった感じ。いつも結末から読む方、この本だけは最初から読んでください。
以下ネタバレ。
コンタクトの話から突然タックの話に移る、夕樹なのに「たっくん」と呼ぶ、便秘で1泊入院、なくした指輪・・・伏線はたくさんあるのですが、なかなかそれがつながらず、ようやくそれが最後の2ページにある「男女七人秋物語」と辰也の回想、そして辰也という名前ででA面のたっくんとB面のたっくんは別人だと気づきました。
個人的にはミステリとしても恋愛小説としても気に入っています。「杉山清貴」「男女七人夏物語」なんていう小道具や、「戸田書店」「谷島屋書店」「新静岡センター」なんてのまで出されるのですから。
イニシエーション・ラブ (ミステリー・リーグ) | |
乾くるみ 原書房 2004-03 売り上げランキング : 55488 おすすめ平均 一度読み終わった後でも楽しめる恋愛小説 ターゲットはどこに? よくできた作品 本を読むことはストイックだが、本を書くことはもっとストイックな気がした。 ドンデン返しはすごいけど、作品としては・・・ Amazonで詳しく見る by G-Tools asin:456203761X rakuten:book:11249903 |