乾くるみ『イニシエーション・ラブ』

 図書館から借りてきた『イニシエーション・ラブ (ミステリー・リーグ)』を読了しました。


 代打で出席した合コンで出会ったたっくんとマユの恋愛小説。どこまで読み進めても恋愛小説。なにかひっかかるけど恋愛小説。ところが原書房の「ミステリーリーグ」、最後から2ページで「えっ!」、最後の2行で「ええっ!!」、それでは最初からもう一度、といった感じ。いつも結末から読む方、この本だけは最初から読んでください。


 以下ネタバレ。
 コンタクトの話から突然タックの話に移る、夕樹なのに「たっくん」と呼ぶ、便秘で1泊入院、なくした指輪・・・伏線はたくさんあるのですが、なかなかそれがつながらず、ようやくそれが最後の2ページにある「男女七人秋物語」と辰也の回想、そして辰也という名前ででA面のたっくんとB面のたっくんは別人だと気づきました。
 個人的にはミステリとしても恋愛小説としても気に入っています。「杉山清貴」「男女七人夏物語」なんていう小道具や、「戸田書店」「谷島屋書店」「新静岡センター」なんてのまで出されるのですから。

2004年8月12日読了 【10点】にほんブログ村 本ブログへ
イニシエーション・ラブ (ミステリー・リーグ)
イニシエーション・ラブ (ミステリー・リーグ)乾くるみ
原書房 2004-03
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おすすめ平均 star
star一度読み終わった後でも楽しめる恋愛小説
starターゲットはどこに?
starよくできた作品
stars本を読むことはストイックだが、本を書くことはもっとストイックな気がした。
starsドンデン返しはすごいけど、作品としては・・・

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