アンソロジー『大密室』

 今日はアンソロジー『大密室』です。本格ミステリには切っても切り離せない要素である密室トリックに有栖川有栖法月綸太郎山口雅也など7名が挑みます(文庫版では西澤保彦を加えて8名)。お得です。作家1人1人にそれぞれの密室観があり、作品の後に添えられたエッセイでそれを確認することもできます。


 いちばんのお気に入りは有栖川有栖「壺中庵殺人事件」。こういういかにもミステリチックな舞台設定、大好きです。登場するのが火村英生というのもシリーズものの安定感があります。でも、違った意味で気になるのは北森鴻のエッセイ中に登場する「重力の密室」。たまにはこういうのも・・・


収録作:有栖川有栖「壺中庵殺人事件」/恩田陸「ある映画の記憶」/北森鴻「不帰屋」/倉知淳「揃いすぎ」/西澤保彦「怪獣は密室に踊る」/貫井徳郎「ミハスの落日」/法月綸太郎「使用中」/山口雅也「人形の館の館」

2002年7月8日読了 【7点】にほんブログ村 本ブログへ
大密室
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新潮社 1999-06
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