樋口有介『海泡』
一言で言うならば、大いなるマンネリ。またも主人公が同級生の死の真相を追い求めます。
洋介は2年ぶりに東京から父島に帰省したけれど、その2年間に同級生の藤井は精神を病み、翔子の命は風前の灯となるなど様々な変化があります。そんな中、ストーカーにおびえていたという同級生の和希が展望台から転落死・・・やがて怪しかったストーカーが殺され・・・犯人は閉ざされた島の限られた人の中に存在します。
『[rakuten:book:10325102:title]』でデビューして以来、樋口さんの作品にはこの「同級生の死」を扱う作品が多く、ストーリーとしてはワンパターンなのですが、独特の言い回しやセリフさわやかさ、切なさ・・・1度はまってしまうと癖になり、もう抜け出せません。この『海泡 [ 樋口有介 ]』で初めて書いたという「あとがき」も要チェックです。
海泡 (中公文庫) | |
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