review

森晶麿『恋路ヶ島サービスエリアとその夜の獣たち』

恋路ヶ島サービスエリアとその夜の獣たち (講談社文庫) 作者: 森晶麿 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2016/11/15 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る その日は理代子にとって運命の日だったのかもしれない。結婚を約束していた男の浮気が発覚し、…

円居挽『日曜は憧れの国』

日曜は憧れの国 (創元推理文庫) 作者: 円居挽 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 2016/05/21 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (6件) を見る 母親に指示され、四谷のカルチャースクールに体験で5回通うことになった千鶴。最初の料理教室では同じ中学…

辻村深月『東京會舘とわたし 上 旧館』『東京會舘とわたし 下 新館』

東京會舘とわたし(上)旧館 作者: 辻村深月 出版社/メーカー: 毎日新聞出版 発売日: 2016/07/30 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (6件) を見る 東京會舘とわたし(下)新館 作者: 辻村深月 出版社/メーカー: 毎日新聞出版 発売日: 2016/07/30 メディア: …

北村薫『遠い唇』

遠い唇 作者: 北村薫 出版社/メーカー: KADOKAWA 発売日: 2016/09/30 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (6件) を見る あのとき、私にとって姉のようだった先輩からの葉書に書かれていたのは、理解できない暗号だった。ただひたすら書きつづられていた…

森晶麿『四季彩のサロメまたは背徳の省察』

四季彩のサロメまたは背徳の省察 作者: 森晶麿,丹地陽子 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2015/04/22 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (2件) を見る 学園長の息子として学園全体の中心に位置する華影忍は、同じ朗読部の後輩“カラス”から、ひと月前…

辻村深月『朝が来る』 

望んでいた子どもを授かることができず、特別養子縁組により子どもを得た栗原夫妻。我が子同然に育ててきた朝斗が6歳のある朝、リビングの固定電話が鳴った。電話口の女は言う。「子どもを、返してほしいんです」と。平穏な日常に、不穏な影が紛れ込んできた…

明利英司『旧校舎は茜色の迷宮』

高校の人気男性教諭小垣が、旧校舎の窓から転落し亡くなった。そこはちょうど一年前、女性教諭宇津木が殺害された教室。小垣と親しかった秋美は、空手部の渋谷や生徒会長の木吉とともに二人の死の真相を追うが、事件は複雑に絡み合っていく・・・・・・ 第6…

松崎有理『就職相談員蛇足軒の生活と意見』

ホラホラ属の分類という特異な研究を続けてきたシーノ。博士号を持っていても役に立たず、就職はうまくいかない。ふと見かけた「秘書募集」の貼り紙に応募してみたところなんと採用されてしまったが、それは「嘘道」なるものの家元の秘書だった。家元には特…

坂木司『ホリデー・イン』

学校で「お母さん」と呼ばれる進。それが元で学校で大喧嘩を起こしたこともある。おとこらしさってどういうものだろう。そう考えると、無性に父親に会いたくなってきた。死んだことにされている父親に。顔も名前も知らない父親に・・・・・・(「前に、進」…

麻耶雄嵩『隻眼の少女』

死に場所を求め、栖苅村へやってきた大学生の種田静馬。この村で起きた殺人事件で疑われた彼を救ったのは、隻眼の少女探偵・御陵みかげだった。水干姿の彼女は静馬を助手として、父親を犠牲にしながらも事件を解決し村を去った。だが、事件から18年後、惨劇…

有川浩『ストーリー・セラー』

本が好きな彼が偶然読んでしまった、彼女が書いた小説。それはとても素晴らしいもので、ほれ込んだ彼は投稿を勧める。人に読まれることにコンプレックスを持っていた彼女がしぶしぶ受け入れた結果、その小説は賞を受け、彼女はたちまち人気作家への道を登っ…

市井豊『聴き屋の芸術学部祭』

生まれついて聴き屋体質の柏木はT大芸術学部生。芸術学部祭では火災報知機が鳴る建物に飛び込んで黒焦げの死体を見つけてしまい、劇団〈ザ・ムーン〉からは結末の欠けた脚本を完結させることを迫られる。聴き屋体質だけでなく巻き込まれ体質もあわせ持つ? …

相沢沙呼 『スキュラ&カリュブディス―死の口吻―』

少女ばかりが亡くなる奇妙な変死事件が続いた。発見された遺体はまるで狼にでも喰いちぎられたかのようだったが、その表情は恍惚としていたという。事件を調べ始めた高校生・此花ねむりにはひとつの目的があった・・・・・・ 相沢沙呼さんの新作は、今までの…

道尾秀介『鏡の花』

幼き姉弟がバスに揺られて向かった先。そこはかつて父と母、そして姉が暮らしていた家。人手に渡った家には年老いた住人がいて、表札には「瀬下」と記されている。ここに来た理由、それは、どうしても内緒で調べたいことが章也にはあったからだ。とても大切…

恩田陸『雪月花黙示録』

古きよき伝統を守る“ミヤコ”。この地の行く末を左右する光舎の生徒会長選挙がまもなく行われるとあって、人々は沸いていた。だが、“ミヤコ”には勢力拡大を目論む“帝国主義”や、“伝道者”を名乗る謎の勢力も侵入し、本命視される紫風の妨害を図る。果たして、“…

連城三紀彦『戻り川心中』

色街で連続して起こった殺人事件。被害にあった男は、顔を砕かれた者ばかりだった。やがてその容疑者として噂されだしたのは、隣に住む代書屋の男。彼は、文字を書くことができない娘たちに代わって、田舎への手紙を代書していたのだ・・・(「藤の香」) 昨…

綾辻行人『Another エピソード S』

異能の少女見崎鳴が語ったのは、あの一週間に起きた不思議な出来事。この夏彼女は海辺の町で幽霊と出会っていた。しかも、記憶を失った幽霊とともに、彼自身の死の謎と、彼の死体を探し求めたという。幽霊・賢木晃也は、11年前に夜見山北中学3年3組の修学旅…

辻村深月『島はぼくらと』

瀬戸内海に浮かぶ冴島から、本土の高校へ通う朱里たち四人。島はIターンを多く受け入れ、その中にはホテルを経営する源樹の父や、シングルマザーの蕗子もいる。島の子供たちの多くはやがて進学や就職のために島を出ていく。四人でいられるのも残りわずか・…

畑野智美『南部芸能事務所』

友人に誘われて、「南部芸能事務所」のライブを見に行った新城。たった1回のライブではまってしまい、彼は芸人を目指すことに決め、コンビの相方を探すことに。候補に挙がったのは、事務所スタッフの溝口。事務所にはほかにも個性豊かな芸人たちがいて、い…

法条遥『404 Not Found』

目覚めた裕也が目にしたものは、昨日と変わらない部屋、変わらない学校、変わらない友人。だが、ちょっとおかしい。これは昨日も見た光景、昨日の繰り返し。そして、昨日裕也は確かに父が経営する会社のビルの屋上から飛び降りたのだ。ちょうど下にいた翔太…

天祢涼『セシューズ・ハイ 議員探偵・漆原翔太郎』

有力議員だった父親の跡を継ぎ、無事代議士となった漆原翔太郎。だが、当選早々問題発言を繰り返し、すっかりおバカ議員扱いに。サムライ秘書とも呼ばれる堅物の雲井は、支持率向上のため翔太郎に地元の問題解決をけしかけるが、その都度翔太郎は思いもかけ…

新庄節美『聖夜は黒いドレス スカーレット・パラソル 2』

はじめての泥棒を無事こなした愛梨のもとに届けられた一通の手紙。それは“日本泥棒協議会”への招待状。厳重な警備に守られた稀覯書『ネクロノミコン』をターゲットに、4人の怪盗と覇を競うのだ。愛梨は六平の協力を得て、ターゲットに近づいていくのだが・・…

連城三紀彦『小さな異邦人』

ある日、柳沢家にかかってきた電話。それは誘拐を意味していた。「子供の命は俺が預かっている」。柳沢家には一代を含め8人の子供がいるが、誰一人として欠けた者はいないはず。では、誘拐されたのは誰なのか、それとも・・・・・・(「小さな異邦人」) 昨…

白河三兎『プールの底に眠る』

留置場に入れられた僕。そこで思い出されるのは、不法投棄によって荒らされた裏山で出会った少女「セミ」のこと。木の上で首にロープを巻き、自殺しようとしていた「セミ」。彼女とのたった七日間、ひと夏の出来事、13年まえの記憶・・・ なんともあらすじを…

石持浅海『届け物はまだ手の中に』

無罪となった殺人犯を復讐のために殺害した楡井。復讐を捨ててしまった親友設楽に見せつけるべく、敵の首を隠し持って設楽を訪ねるが、起業し成功した設楽は急な仕事と称して姿を見せない。待つ間、彼の息子の誕生日を、妻、妹、秘書と祝うことに。おかしい…

古野まほろ『天帝のやどりなれ華館』

帝都東京へ赴いた修野まり、峰葉実香、柏木照穂の三人。東京駅構内にある東京鉄道ホテルのメゾネット・エリアに宿泊したが、宿泊客のひとりが軀中の穴から血を噴き出して死亡する場面に遭遇。峰葉、柏木は国内外の要人らとともにエリアに隔離されるが、そこ…

水生大海 『かいぶつのまち』

かつての卒業生による脚本で、全国大会に出場することになった橘学院高校演劇部。ところが、演じる「かいぶつのまち」に見立てたかのように、主役を演じる少女の下にはカッターが届けられる。それは、本番前日にも。しかも、部員たちは次々と体調を崩してい…

月村了衛『機龍警察』

新時代に台頭した「機甲兵装」と呼ばれる近接戦闘兵器。その進化系「機龍兵」の導入にあたって、警視庁は3人の傭兵を搭乗要員として契約した。彼らは警察組織の中で孤立し、機甲兵装による地下鉄駅立て籠もり事件への対応でSATと衝突してしまう・・・ もはや…

山田彩人『幽霊もしらない』

就職できないまま大学を卒業した康輔。彼が偶然手に入れたのは、人気ミュージシャン広瀬琉奈の詩集だった。ところが、その詩集には霊が憑いており、康輔に指示を始めたのだ。彼女を殺した犯人を探せ、と。成仏するために事件の真相へと動き出した康輔は、や…

山田彩人『眼鏡屋は消えた』

気がついたとき、千絵は演劇部の部室で倒れていた。しかも、8年分の記憶を失って。顧問を務める演劇部は奇しくも学生だった8年前と同じく、「眼鏡屋は消えた」を演じようとしている。8年前の親友実綺の死が気になる千絵は、同級生に真相の調査を依頼すること…